「因子分析」を学びたいあなたにチェックしてほしい良書、12冊はこちらです

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因子分析」は、データの背後にある隠れた要因を見いだしたいときに活躍する方法です。

因子分析はビジネスでも活用することができます。

 

たとえば、マーケティングでは、顧客が気づいていない潜在ニーズを見いだすことが重要です。

 

因子分析を使うことで、潜在ニーズを見いだし購買行動に結びつけることができます。

 

というわけで、今回は「因子分析」を学びたいあなたにチェックしてほしい良書、11冊をご紹介します。

 

 

 

本記事の概要

「因子分析」を学びたいあなたにチェックしてほしい良書、11冊+αはこちらです

 

1冊目はこちら 【マンガでサクッと概要をつかめます】

マンガでわかる統計学 因子分析編

因子分析がどんなものかを、具体例を通じてマンガを読みながら学べます。

主人公の大学1年生「高津ルイ」がバイトする喫茶店のお客様アンケートの分析を例にして、マンガとはいえ、シッカリした内容となっています。数式も出てきますが、余白が多めにとられていて圧迫感ないレイアウトなので、自然と気楽に読めてしまいます。

因子分析が何をしているかについて、1つ1つ丁寧に解説されているのですが、それだけでなく、因子分析の注意点が10個、ストーリーの中で語られていて、自然と身につくよう工夫されています。

付録にはその他の多変量解析手法(重回帰分析、ロジスティック回帰分析、クラスター分析、コレスポンデンス分析、数量化III類、構造方程式モデリングなど)や、統計的仮説検定、カプラン・マイヤー法などの説明があり、因子分析や主成分分析だけでは物足りないあなたに、多変量解析の全体像をつかませてくれます。

数式を使った厳密な教科書を学ぶ前に、しっかりとしたイメージをつかんでおいてその後の学びが加速するために使える1冊です。

ちなみにエクセルなどでの実行手順などはありませんので、それらが学びたい方はこちらをご覧ください↓

「多変量解析」を「エクセル」でサクッと実行したいあなたにおすすめの良書、9冊はこちらです

 

 

 

 

2冊目はこちら 【アイスクリーム店の店員として、因子分析を擬似体験できます】

統計学がわかる 【回帰分析・因子分析編】 (ファーストブック)

アイスクリーム店でアルバイトをしている主人公は、店長が行ったアンケートの分析を頼まれます。分析は不慣れな主人公は、分析が得意な友人のアドバイスに導かれて、回帰分析や因子分析をマスターしていきます。

主人公の分析体験を追体験しながら、因子分析をエクセルで分析する手順を、1つ1つきちんと理解することができます。

 

 

 

 

 

3冊目はこちら 【高校生が因子分析で学力向上を目指すプロセスを追体験できる1冊】

とある弁当屋の統計技師(データサイエンティスト) 2 ―因子分析大作戦―

因子分析について、ストーリーの中で理解できる1冊です。ストーリーの中で理解する点は2冊目と似ていますが、こちらの方は、2冊目よりも周辺事項の説明が充実している点が特徴です。たとえば、平均値や相関、t検定や分散分析、行列式といった内容を、非常に噛み砕いた、わかりやすい具体例を表現した数式とともに解説してくれています。これまで数式をみてもピンとこなかった方も、スッキリできる1冊ではないかと思います。

 

 

 

 

 

4冊目はこちら 【因子分析だけでなく、多変量解析の全体像をサクッとつかめます】

多変量解析のはなし―複雑さから本質を探る (Best selected Business Books)

本書は多変量解析の様々な手法(相関、重回帰、因子分析、主成分分析、クラスター分析、判別分析、数量化)について、わかりやすい授業を文章化したような1冊です。

数式はほとんど使わずに、わかりやすい具体例をもちいて説明がされているので、各手法がどのような時に、どんな結果を与えてくれるのか、といったことをサクッと理解させてくれます。

詳しくはこちらをどうぞ↓

「多変量解析」とは?多変量解析に入門したいあなたが最初に読んでおくとよい、おすすめ本はこちらです【多変量解析のはなし】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

5冊目はこちら 【因子分析の初学者におすすめの、語りかけるようなわかりやすい1冊】

誰も教えてくれなかった因子分析: 数式が絶対に出てこない因子分析入門

本書は、因子分析ってなに?という初学者の方のために、わかりやすさを優先して書かれた、数式の出てこない解説本です。

ほんとの初心者の方向けの構成になっていて、因子分析の結果の見方から解説があります。初学者の方には手法の詳細はわからなくてもよい、ということで、”わからなくてよいもの”と”これだけは”わかっておくべきもの”を、シッカリ区別して説明してくれています。その中間の”わかったほうがいいもの”も示してあり、まずはわかっておくべきものをマスターして、次にわかったほうがいいものを理解する、といった学び方ができるのがうれしいところです。結果の妥当性についても、検証方法がわかりやすく説明されています。

その後、自分で因子分析をするための解説に進みます。どんな調査データに因子分析が使えるのか?因子分析の手順とは?初期解の計算、因子軸の回転による解釈、軸を別々に回転させる斜交回転、因子寄与、共通性、独自性、因子得点などが丁寧に解説されています。また、SPSS や SAS での出力例も示されています。

加えて、因子分析の正しい使い方として、その他の多変量解析との使い分けについて説明してあります。因子分析と主成分分析の違い、重回帰分析や判別分析との違い、クラスター分析との違い、共分散構造分析との違いなどが説明されており、自分のデータを分析するときに、どの手法を用いればいいのかの指針を得ることができます。

初学者の気持ちに立った、数式による難しさ、専門家による厳密さによる難しさを排除した、わかりやすさ優先の因子分析の解説本となっています。とくにおすすめです。

 

 

 

 

 

6冊目はこちら 【初学者の方がつまずかずに、考え方や計算方法を理解できる1冊】

入門はじめての多変量解析

本書は、多変量解析の手法を、初学者の方でもつまずかずに学べるように工夫された1冊です。

まず12ページから因子分析の概要がサクッと説明されています。因子分析とは?からはじまり、主成分分析との対比で、因子分析は要因の積集合を調べることで、主成分分析が要因による和集合と考えるとわかりやすいと述べられています。因子分析のイメージがつくりやすいかと思います。その後、建築デザインでのSD法、心理学分野、介護・福祉分野での例があり、因子分析が要因の背後にひそむ共通因子をみつける手法であることが自然と理解できるようになっています。

因子分析の章(123ページ〜)では、まず重回帰分析、主成分分析、因子分析について、それぞれパス図が示され、それぞれの違いを視覚的にも理解させてくれ、頭の整理にも役立ちます。原因や要因と、結果や主成分・共通因子などの関係が誤差との関係とともに一目瞭然に理解できます。次にアンケート調査表の具体例が示されていて、それをもとに因子分析のプロセスがパス図、モデル式でどう表されるかが説明されます。そこから、因子負荷(因子負荷量)を求めることが目的であることがわかり、そのための方法として主因子法や最尤法があることがサクッとまとめられています。

その後、因子分析のモデル式や因子の解釈と解釈の例が説明され、因子が1個、2個の場合での分散共分散行列について数式を用いた解説があります。次に主因子法による因子分析の計算方法が、わかりやすい行列表現で示されています。固有ベクトルからなる行列は直交行列であることや、スペクトル分解など、線形代数でのポイントも随所に説明があり、固有値・固有ベクトルを求めればいいことがわかります。次に実際の数値を用いて、因子負荷を求める計算方法を1つずつ計算する様子が示されていて、因子分析がなにをしているかシッカリ理解できます。

加えて、因子の回転(バリマックス回転)の意味や行列による表現、その図形的意味がまとめられ、回転させることで別に因子になるのでは?や、因子を回転させるのはなぜ?といった疑問にもシッカリ答えてくれています。因子の回転に関する不定性が説明されます。

続いて、最尤法についての解説があり、確率密度関数や同時確率密度関数、尤度関数、最尤推定量などの基礎からp変数への一般化が説明されています。そしてこれらの知識を利用して、求めたい因子負荷行列を含んだ分散共分散行列の形式が与えられ、尤度関数、対数尤度関数と話が展開していきます。直交モデル・斜交モデルの分散共分散行列や最尤法とプロマックス回転の例が示され、各変数の分散が共通性と独自性に分解されていることが理解できます。

本書は、因子分析の理論的な内容をわかりやすく、実際の計算方法を具体的に、ポイントをイラストなどまじえてシッカリ示してくれる良書となっています。

 

 

 

 

 

7冊目はこちら 【因子分析をサクッと理解したあと、詳しくも学べる1冊です】

まずはこの一冊から意味がわかる多変量解析 (BERET SCIENCE)

因子分析は、変数が多い資料から新しい変数を使うことで、データを把握するための手法です。

本書では、因子分析だけでなく、似た手法である主成分分析と比較しながら解説がされているので、両者の違いがよくわかるように工夫されています。はじめに因子を仮定するかどうかや、資料(データ)を標準化して用いるかどうかの違いが述べられています。分析の動機の違いから、因子分析では変量の裏に潜む因子をみつけることに主眼があり、主成分分析が情報の損失を最小化することに注目しているという違いも理解できます。

また、因子分析には分析方法に内在するあいまいさがあり、分野を選ぶことなどが指摘されています。誤解をおそれずにいうと、因子分析は主観的な方法であり、主成分分析は客観的な方法と理解できます。

因子分析の概要をつかんだ後で、因子負荷量の求め方の数学的な説明がされています。1因子モデルからはじまり、2因子モデルでの説明の後、スペクトル分解を用いる主因子法の説明があり、因子の回転についての解説がなされています。

因子分析が中でなにをやっているのか、主成分分析とどう違うのかを理解したいあなたにおすすめの1冊となっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

8冊目はこちら 【エクセルを使って、因子分析を手を動かしながら学べます】

多変量解析がわかる (ファーストブック)

因子分析の理論とエクセルによる実践を両方学べるお得な1冊です。

1因子と2因子モデルについて解説されていて、共通因子を解釈しやすくするバリマックス回転や因子負荷量を求める際の最小二乗法による解と主因子法による解の比較などもあります。図やイラストもわかりやすく、解説や数式の理解を促進してくれます。

他の多変量解析手法(重回帰分析、主成分分析、構造方程式モデリング(SEM)、判別分析、質的データの多変量解析)なども学べるので、因子分析だけでなく他の手法も学びたい人にもおすすめの1冊です。

 

 

 

 

 

 

9冊目はこちら 【因子分析の理論と、エクセルでの実践をシッカリ学べる1冊】

これならわかる Excelで楽に学ぶ多変量解析

本書は、因子分析の理論的な背景と、エクセルによる実践を1つ1つ丁寧に説明しています。理論をわかりやすく解説している「基礎編」では、数学・国語・英語の10人の点数を例にして、数理能力因子と言語能力因子を仮定することで3科目の点数を説明することを試みています。「実践編」では、エクセルでの分析手順がスクリーンショットとともに1つ1つ丁寧に示されていて、1人でもシッカリできるように工夫されています。

また、因子分析の過程で使われる式について、直観的なイメージの図が載っており、数式の意味をわかりやすく解説しています。行列について不慣れな方のために、行列の知識も解説されているのがうれしいところです。その一方で、共通性やその推定(SMC法やRMAX法)、因子負荷量の求め方など、数式での説明もきちんとなされていますので、シッカリ学びたい方にもおすすめできる1冊です。

 

 

 

 

 

 

10冊目はこちら 【因子分析を「R」を使って、サクッと実践できるようになる1冊】

因子分析入門―Rで学ぶ最新データ解析

本書は、因子分析について、統計解析のフリーソフト「R」を使って、サクッと実践できるようになる1冊です。因子分析の初学者から、統計学の講義を受けたことがある方、レポートや卒論、投稿論文などを書こうとしている方、など、様々な方向けに適した使い方ができるように工夫されています。

初学者の方であれば、第1章(速習の因子分析パート)と付章A(統計学の初歩)をまず読むことで、因子分析の概要をつかむことができます。統計学の講義を受けたことがある方であれば、第1章の因子分析の速習パートを読まれることで、サクッと卒論やレポートを書く力をつけることができます。投稿論文などを書こうとしている方は、第2章(1因子解と項目分析)や第3章(質的因子分析)を読まれることが推薦されています。第2章では心理検査を作成する際に必要となる1因子解であることや、第3章ではアンケート調査で必要となる質的データの分析について解説されています。

第4章以降では、因子分析について詳しい解説が行われています。第4章では因子数の決定、第5章では因子負荷の推定、第6章では回転、第7章では因子スコアの推定、第8章では分析結果の診断、第9章では確認的因子分析、についてまとめられています。また、付章Aでは統計学初学者向けの統計学の基本の解説、付章Bでは線形代数のまとめ、付章Cでは、Rの fa 関数ヘルプの日本語訳、が掲載されています。

本書の中にはRのコードも多数ありますが、本書の具体例は、出版元の東京図書のホームページからダウンロードできるようになっており、自分で手を動かしながら学べるのもうれしい点となっています。

レポートや卒論など急ぎの学生さんや、普段忙しい研究者や技術者の方も、まず第1章を読むことで、因子分析をサクッと理解でき、かつ、Rで実践できるように書かれています。その後の章は必要になってから読むようにすることができ、最小限の時間で自分でのデータに因子分析を実行できる道しるべとなる1冊となっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

11冊目はこちら 【因子分析の手法を詳しく学びたいあなたにはこちらの1冊】

因子分析 (シリーズ行動計量の科学)

本書は因子分析の中でも「探索的因子分析に重点を置いた1冊です。「検証的因子分析」では因子の回転などについての解説が乏しくなりがちですが、本書ではそういった部分もしっかり解説されています。

因子分析の考え方やモデルとその性質、最尤法などの母数を推定するアルゴリズム、因子数の選択、因子の回転アルゴリズム、回転後の因子負荷量の標準誤差、因子得点に関する推測などが数式の導出とともにシッカリ解説されています。ベクトルや行列など線形代数の知識があると理解がはかどる1冊となっています。

「線形代数」を独学したい人はチェックしてほしい良書、13冊はこちらです

「ベクトル」を学びたい・復習したい方にチェックしてほしい良書、10冊はこちらです

 

 

 

 

 

12冊目はこちら 【項目ごとに整理しながら学びたいならこちらも役立ちます】

統計解析ハンドブック

こちらは統計解析の手法を網羅したハンドブックです。

因子分析についても、多変量解析の1手法として、しっかりまとめられています。因子分析の目的、理論 I, II, III, IV, 理論の要約、因子分析の実際 I, II, III, IV といった形で、見開き1ページに1項目としてまとめられています。理論編では数式を中心に解説があり、実際編では具体例について計算過程が1つ1つ記されていて、理論の中身を数値を追いながら理解することができます。シンプルで学びやすく、項目が整理されていて頭の整理にいいのではないかと思います。

 

 

 

 

 

というわけで、今回は「因子分析」を学びたいあなたのための良書、11冊をご紹介しました。

 

 

 

 

 

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