サーバーとは?レンタルサーバー、VPS、クラウドサーバー、専用サーバーの違いや、メリット・デメリットをまとめました

サーバー レンタルサーバー VPS クラウドサーバー 専用サーバー IT技術

サーバー」とは、サービスを提供するコンピューターのことです。

 

例えば、インターネットのサイトは、サーバーを使って公開されています。

私たちがPCやスマホなどから、このブログを見るためには、

ブログの情報が置いてあるサーバにアクセスして、それをPCやスマホに持ってきて表示しています。

つまり、インターネットを見るときには、サーバーが役立っているわけです。

 

 

インターネット上にホームページやアプリを構築したい場合などでは、サーバーを用意する必要があります。

サーバー自体はコンピュータなのですが、様々な機能が必要なので、そのためのソフトをインストールする必要があります。

 

サーバーの運用や管理、Webサイト運営などには、それらのソフトについて習熟している必要があり、コンピュータやアプリケーションなどに一定の知識やスキルが必須となっています。

 

その結果、初学者の方にはハードルが高いものとなっています。

 

そこで、

  • サーバーを構築するとか、よくわからないよ〜
  • サーバー構築の体験をしながら、知識や経験を積んでいきたいなぁ
  • 本格的にサーバーを使ってみたい!

といった方向けに、様々なサービスが提供されています。

 

初心者にはサーバーの扱いのハードルを下げた「レンタルサーバー

中級者には、サーバーの構築から運営を、低価格で経験できる「VPS

中〜上級者には、必要に応じたコンピュータ資源を、高性能コンピュータを購入することなく使える「クラウドサーバー」や「専用サーバー

 

などがあります。

 

 

といっても、

 

これらのサーバーは、どう違うの?

どんなイメージでとらえればいいの?

メリット・デメリットはどんなものがあるの?

 

といった疑問がある方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、サーバーを使ってみたい、というあなたのために、

上記のサーバーのメリットやデメリットなどを、比較しました。

 

本記事の概要

サーバーとは?レンタルサーバー、VPS、クラウドサーバー、専用サーバーの違いや、メリット・デメリットをまとめました

「レンタルサーバー」は、安くて、サクッと使えるのが魅力です

レンタルサーバーとは、サーバーの機能をレンタルできるサービスです。

月額いくらから払うと、サーバーの使用権を得ることができます。

1つのサーバー上に、OSなどのシステムがインストールされており、

これらを複数のユーザで共有して使うタイプのサーバーになります。

 

レンタルサーバーのメリットは、安いことと、サクッと使えることと言えます。

多くの人が使うようなソフトは、あらかじめ設定されており、自分でインストールする手間がかかりません

また、WordPress だけ使いたい〜って方は、レンタルサーバーは選択肢の1つです。

初心者には面倒なインストールも、ワンクリックでできるようになっているところが多く、手軽に使い始めることができます

 

デメリットは、他のユーザの影響で、不具合が起こる可能性があることです。

他のユーザーと同じコンピュータやソフトなどを共有して使うので、

他の人の使用量が大きくなると、コンピュータがアクセスしにくくなるなどの影響が出る可能性があります。

また、管理者としての権限はないので、自分で好きなソフトなどをインストールすることができません。用意されている環境でできることを楽しむ、という感じになります。

 

レンタルサーバーは、例えるなら、ショッピングモールのフードコートのような感じです。

フードコートでは、和洋中のすべてで、人気店がバランスよく出店されていますよね。

その代わり、個人の名店や、最近出店した流行りのお店などは入っていないわけです。

レンタルサーバーでは、よく使われているソフトなどが、バランスよく用意されていており、多くの場合で、希望を満たしてくれる環境が用意されているかと思います。

その代わり(業界特有の)特殊なソフトを使いたい方や、最新のソフトを使う、といった場合には、レンタルサーバーでは物足りなくなってしまうといった感じになります。

 

 

 

 

 

 

レンタルサーバーのデメリットを解消できるのが、

以下のVPS、クラウドサーバー、専用サーバーになります。

VPS(仮想プライベートサーバー)では、手軽にサーバー管理者になれる

「VPS」という、別のタイプのサーバーがあります。

レンタルサーバーでは、管理者権限がなかったのですが、

VPSであれば、管理者権限を持つことができます。

管理者権限があるので、自分の使いたいソフトをインストールすることができるなどのメリットがあります。

 

VPSは、1台のサーバーを、他のユーザーと共有して使います。ここはレンタルサーバーと同じです。

しかし、1台のサーバー内に、各ユーザーごとに、それぞれ1台ずつサーバーがあるかのような仮想的なサーバー(仮想サーバー)として使うことができます。これは「サーバーの仮想化」といわれています。

 

どういうことかというと、

コンピュータのハードウェアは1つで、ユーザー同士が共有して使います。

しかし、コンピュータ資源(CPUやメモリ、ストレージなど)や、

インストールされたソフトなどは、各ユーザーが独立して使う

というのが仮想サーバーで、VPSは仮想サーバーになります。

1台のサーバー内に、仮想的に、ユーザーごとの複数のサーバーがあるかのように使う、これが「仮想化」という技術になわけです。

レンタルサーバーでは、コンピュータ資源やソフトなどを全て共有して使っていましたので、他のユーザーの影響を受けやすいデメリットがありました。

VPSは、仮想化によって、レンタルサーバーよりも、他のユーザの影響を受ける可能性が少なくなります。

 

VPSのメリットは、仮想サーバーとして管理者になれるので、好きなソフトなどをインストールすることができます。

また、各ユーザにコンピュータ資源が割り当てられるので、他のユーザーの影響を受けにくくなること、などのメリットが挙げられます。

 

一方、VPSのデメリットは、サーバー機能を1から自分で構築するので、初学者の方は、サーバー構築の知識やスキルが身につける必要があります。

サーバー構築の経験や運用経験を積めるというのはメリットでもありますが、

構築後の管理やメンテナンス、ソフトウェアのアップデートなども自分で行う必要があり、

手間がかかるというのもデメリットの1つになるかと思います。

 

 

VPSを使いこなせると、コンピュータ関係の能力を高めるのに役立ちます。

実際、コンピュータ関連の職種では、

VPSでのサーバー構築・運用経験が評価されることがあります。

コンピュータに関連の転職をお考えであれば、VPSを触っておくと、有利な評価を受けれる場合があるわけです。

 

 

 

 

 

 

 

「クラウドサーバー」は、VPSに拡張性をもたせたものです

クラウドサーバーは、VPSとほとんど同じと考えていいと思います。

VPSとの違いは、コンピュータ資源(割り当てられるCPUやメモリ、ストレージの量など)を、必要に応じて調節できる点にあります。

つまり、クラウドサーバーのメリットは、使えるCPUやメモリー、ストレージをサクッと拡張できることです。

自分のサイトのアクセスが増えてきた時など、サーバー移転などで対応していると、時間や手間がかかりますよね。

しかしクラウドサーバーなら、サクッとコンピューター資源を拡張でき、サイトをスムーズに表示する、などの課題に、ラクに対処することができます。(アクセスが減れば、資源を減らすこともできます)

 

料金システムについては、拡張した時だけ、その分の割り増し料金が加算される、というシステムになっています。

なので、クラウドサーバーを使うことで、アクセスが多くなって高価なサーバーを買ったのに、今はアクセスが減ってサーバーの能力が泣いてしまっている、といったことがなくなるわけです。もちろん、サーバーを購入した後の管理・運営の手間も、クラウドサーバーなら最小限にすることができます。

 

必要な時だけ、必要な分の高性能なシステムを、(大金を出して買うことなく)手軽に使える、というのがうれしいところになります。

 

また、複数のサーバーを組み合わせた仕組みを作れる、といったメリットもあります。

 

デメリットとしては、一般的に、料金がVPSよりは高くなることです。

また、CPUやメモリなど増やしすぎに気をつける必要があります。

 

Webサービスなどをリリースしたとすると、

最初はユーザーが少なくて、サーバー費用を抑えながら運用したいですよね。

でもユーザーが増えてきたら、より適切なスペックのサーバーに切り替える必要が出てくるかと思います。

そういった時に、クラウドサーバーなら、サーバの移転など面倒なことをすることなく、サクッと対応することができます。

 

クラウドサーバーも、VPSと同様に、使った経験があると、コンピュータ関連の転職で有利になることがあります。

 

 

 

 

 

 

 

ここまで、レンタルサーバーやVPS、クラウドサーバーをご紹介しましたが、

どれも同じコンピュータの中で、仮想的にサーバーをいくつも作っているものでした。

以下で紹介する「専用サーバー」はそれらとは違います。

「専用サーバー」は、コンピュータを占有して使えるサーバーです

専用サーバーは、自宅サーバーのように、1台のシステムを完全に占有できるサーバーです。

メリットは、1台まるまる使うことができるので、他のユーザーの影響を受けることがありません。また、管理者権限を持てるので、自分の使いたいソフトやアプリをインストールできます。

デメリットとしては、専用で使うので、高価になります。

また、自分で管理・メンテナンスする必要があります。

サーバーを運用していると、様々なソフトなどが必要になりますが、それぞれにアップデートなどが日々行われます。

また、よりよいソフトが出たら、ソフトの入れ替えをしたりする必要もあります。

長く使っていくと、意外とメンテナンスの手間がかかったりするのが痛いところです。

このようなメンテナンスなどの手間を省きたい方も多いかと思います。

 

サーバーの提供会社には、サーバーの管理やメンテナンスを代行してくれるサービスを提供しているところもあります。

契約前にあらかじめ確認しておくと、運用を助けてもらい、ラクに運営していくことができます。

 

 

 

 

 

 

 

 

というわけで、本記事では、様々なサーバーについてご紹介しました。

 

気軽にサーバーを使える「レンタルサーバー

管理者としての経験を、気軽に積める「VPS(仮想プライベートサーバ)

必要な時に拡張できる「クラウドサーバー

他のユーザーの影響を受けない「専用サーバー

 

といった感じになります。

 

サーバー初心者の方は、上から順番に、候補として考えていくといいかと思います。

 

 

 

 

サーバーについては、以下の本もおすすめです

サーバーとは?という方はこちら

イラスト図解式 この一冊で全部わかるサーバーの基本

図解 サーバー 仕事で使える基本の知識 改訂新版

 

 

 

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【改訂新版】 サーバ/インフラエンジニア養成読本 仮想化活用編

 

 

 

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