「Linux(リナックス または ライナックス)」は、コンピュータを動かすための基本ソフトです。
WindowsやMacのようなソフトと同じで、
他のソフトがきちんと働くための縁の下の力もち的な役割を果たしています(オペレーティングシステム:OS(オーエス)と言います)。
WindowsやMacといえば、パソコンで使われているイメージですが、
スマホに搭載されているAndroidは、Linuxを基礎にして作られています。
他にもLinuxは、私たちの身の回りの家電製品を制御するために、様々な機器で使われています。
テレビやDVDレコーダーなどがその例になります。
他にも、多くのスーパーコンピュータでLinuxが使われています。
例えば、スパコンの計算速度を競うコンテストがありますが、上位500機のうち497機がLinuxを使っていたという実績もあります。
Linuxは、昔から無料で使えるオープンソースのフリーソフトであるのが大きな特徴の1つでした。
無料で誰でも一定のルールのもとで利用できたので、様々な人が参加して機能を拡張していくなどの活動が盛んに行われました。
Linuxには、このような有志による開発を経て、便利に使えるソフトとして普及してきた歴史があります。
自分で作ったソフトを無料で公開することで、
- 結果的にそのソフトが普及し、
- さらには業界の発展にもつながる
という考え方のもとで開発が進んでいます。
また、
- 見ず知らずの人がソースコードの不具合を見つけてくれる
- さらに良いものを作ってくれる
といった可能性がある、と考えるポリシーのもとで無料になっています。
なので無料だから質が悪いということもありません。
Linuxがオープンソースであることで、
- 教育分野(学校、公立学校など)
- 研究分野(検証可能性が満たされやすくなる)
といった分野での活用に対して、特にメリットがあります。
というわけで、本記事では、
Linuxを使ってみたいけど、
- Linuxとは?Linuxってなに?
- Linuxの基礎知識を勉強したい
- Linux 初心者なんだけど、おすすめの本はないかな?
といった Linux 初心者の方向けに、
- Linuxの基礎知識を勉強できる
- Linuxのコマンドを学べる
- Linuxのサーバー構築を理解できる
といったおすすめの本をご紹介します。
本記事の概要
Linux の基礎知識やサーバー構築術を学べるおすすめの本はこちらです(Linux 初心者向け)
1冊目はこちら【Linuxをとことんわかりやすく、図やイラストを多用して理解させてくれる1冊】
週間でLPICの基礎が学べる本 第3版 (1週間シリーズ)
本書は、Linux技術者の認定資格 LPIC (エルピック)に向けた基礎を固める1冊です。
Linuxを学ぶ方法の1つには、Linux資格のシラバスを活用する、という方法もあります。
Linuxには、Linux技術の世界標準の認定資格があり、LPIC(エルピック)と呼ばれています。
LPICを取る・取らないは別にしても、
世界標準の資格のシラバスに沿って勉強しておけば、
重要なところを逃さず学ぶことができます。
また、LPICの資格を持つことで
- 就職や転職に有利になる
- 年収やボーナスが上がった
- 業務の生産性が高まる
などのメリットもあります。
なので、本書で学んでおけば、(その後学びたくなれば)、LPICの試験に進むこともスムーズですので、一石二鳥ではないでしょうか。
本書は、そのLPIC試験のための基礎力をつけるための1冊となっていますが、Linuxの最初の第1歩にも最適な1冊です。
わかりやすい図やイラストが多くあるので、
これまでLinuxを使ったことがない方でも、つまづくことなく学びきることができます。
また、Linuxは知識だけでなく、手を動かして実際に入力しながら学ぶことも重要です。
本書では、Linux環境(CentOS)が用意されており、
ダウンロードすることで、あなたのPCにサクッとLinux環境を構築することができます。
環境構築でつまづいてしまうことがないので安心です。
Linuxの基礎からサクッと学べ、手を動かしながら体得できるおすすめの本となっています。
LPICについては詳しくはこちらにございます↓
『LPIC(エルピック・Linux技術者認定資格)とは?どんな資格なの?試験内容や日程、申し込みの仕方などもわかりやすくまとめました』
2冊目【WindowsやMacからLinuxも触ってみたいあなたの第一歩にはこちらがおすすめ】
入門者のLinux 素朴な疑問を解消しながら学ぶ (ブルーバックス)
本書はWindowsやMacには親しんできたけど、Linuxも触ってみたいなぁーといった方向けのLinuxの最初の一歩におすすめの1冊です。
Linuxの中級者向けのLinuxコマンドなどの詳細な解説本はたくさんありますが、
本書はそういった内容というよりも、WindowsやMacとは違う、Linuxの考え方や根底に流れる発想・文化、Linuxらしさなどを理解するための1冊です。
LinuxをLinuxらしく扱うためとしてコマンド操作を学び、Linuxらしさを感じながら学ぶことができます。
例えば、WindowやMacユーザーがマウスでポチポチ使う時にはあまり意識しにくい、
- 現在の場所「カレントディレクトリ」についての意識を持つこと
が説明されています。
Linux/Unix では、現在やってるタスクは、基本的にカレントディレクトリでの作業を前提として行われています。
この現在位置の感覚を身につけることで、
- あのデータって、どこにいった?
など、データ紛失あるあるな悩みを解決できます。
そしてより大量のデータを管理して処理するといった、
データ分析への基礎も固めることができます。
多くの方が本書の読後も役にたつように、
- Ubuntu 16.04 LTS
- Raspbian(NOOBS v1.9.2 / v1.9.3)
- シェルにbash
で動作確認を行い、できるだけ多くのLinuxやUnixマシンで同じような内容を試すことができるように配慮されています。
これまでLinuxを触ってきたけど、
- なんとなく使ってたなぁ
というあなたは、本書を読むことで、
- 難しく感じてたことをスッキリ・わかりやすく腑に落ちさせてくれる
- 理解漏れを埋めれる
- 知識や経験を体系化することができる
といったメリットがあります。
LinuxをLinuxらしく使うための感覚を身につけるための最初の本に特におすすめの1冊です。
本記事では、Linuxを使ってみたい方向けにまとめているのですが、
もしあなたがMacを使っているなら、ラッキーです。
なぜかというと、MacOSについての使い方は、Linuxと似ているからです。
マウスなどでポチポチと操作するだけでなく、
Macのターミナルからコマンドを打ち込んで使えるように練習してみましょう。
するとLinuxを使うのとほとんど同等の経験を得ることができます。
後でLinuxを触ってみたら、
あれ、LinuxってMacのターミナルと同じだ
と感じてもらえます。
なので、Macをお持ちなら、Linuxを使えるようになる方法として、ターミナルをいじるのも1つのやり方です。
そこでおすすめな解説本にはこれらがございます↓
3冊目はこちら【マンガでわかりやすく、コマンドの使い方を学べるシリーズの第1弾「コマンド&シェルスクリプト入門編」です】
まんがでわかるLinux シス管系女子 (日経BPパソコンベストムック)
本書は、Linuxのコマンドについて、コマンドごとに良くある使い方とともに、マンガでわかりやすく、親しみやすく解説してくれる1冊です。
Linuxの解説本というと、コマンドや文字による解説が多く、初心者の方にはとっつきにくい方もおられるかもしれません。
本書は。新人システム管理部員 利奈みんと が、
- 他のコンピュータをリモート操作したい
- 一時的に管理者権限で操作したい
- 様々な語句を一度に検索したい
などなど、様々な場面でLinuxに関する問題を解決していきます。
その過程がマンガで書かれており、
- どんな場面で
- どんなコマンドを使えば
- どういうメリットがある
といったことがスムーズに物語の中で理解できます。
ストーリーの中で学べるので記憶に残りやすく、
その後のより詳しいLinux本の学びを加速してくれる1冊です。
本シリーズには続刊もございます。
第2巻は「コマンド&シェルスクリプト応用編」です↓
第3巻は「ネットワーク&セキュリティ入門編」です↓
4冊目はこちら【忙しいあなたが学びやすいように、6日分に分けてあり、学びやすい1冊です】
6日間で楽しく学ぶLinuxコマンドライン入門 コマンドの基本操作を身につけよう (ネット時代の、これから始めるプログラミング(NextPublishing))
本書は、LinuxやUnixについて、基礎から6日間に分けて学べ、スケジュールを立てやすく勉強しやすい1冊です。
1日分はだいたい4時間程度の学習時間が想定されています。
例えば、毎日1時間なら24日間で、週末土日に4時間ずつ学ぶなら3週間で学び終えることができます。
また以下のように、1日分ごとに別冊でも売られており自分が学びたい部分だけ学ぶことも可能です↓
Linuxコマンドライン入門 1日目 コマンドライン操作の基本が理解できます(ターミナルエミュレータ、OS、シェルコマンドの実行、ファイルシステム、ディレクトリ操作、テキスト補完や履歴の活用など)
Linuxコマンドライン入門 2日目 ファイルとディレクトリの基本操作を理解できます(ワイルドカード、標準入出力、リダイレクション、ディレクトリ操作、ファイルのコピーや移動、シンボリックリンクやハードリンクなどリンク機能など)
Linuxコマンドライン入門 3日目 テキストファイルの操作を理解できます(テキストファイルの表示方法、文字コードの変換方法、grepコマンド、正規表現、Unix系OSのテキストエディタViの操作など)
Linuxコマンドライン入門 4日目 使える便利な高度なコマンドを学べます(オンラインマニュアルの操作、コマンドの検索方法、findコマンドの使いこなし、コマンドの組み合わせで複雑な作業を可能に)
Linuxコマンドライン入門 5日目 Linux システム管理の基本を学べます(ユーザとグループ管理、ファイルのアクセス権、所有者、所有グループの変更方法、ファイルサイズやディスクの使用状況、ログファイルの確認方法など)
Linuxコマンドライン入門 6日目 シェルの活用方法と環境設定について学べます(シェルを便利に使う方法、シェルスクリプトの作成方法、シェル環境の設定など)
ちなみにこれらは、Kindle Unlimitedの登録することで、
- 無料で読むことが可能
です。
お試し登録(解約できて無料)をしてみてはいかがでしょうか(初回30日間無料で体験できます)↓
5冊目はこちら【Linuxを初心者向けにLinuxらしく学べる入門的な教科書ならこちら】
新しいLinuxの教科書
本書は、Linux初心者が、キーボードからコマンドを打ち込みながら操作する方法をわかりやすく学べる1冊です。
Linuxを操作するには、2通りの方法があります。
1つ目は、Windowsのように、マウスでぽちぽちクリックしながら操作する使い方(グラフィカルユーザーインターフェース:GUI)
2つ目が、キーボードからコマンドを打ち込みながら操作する使い方(コマンドラインインターフェース:CLI)になります。
Linuxらしい使い方は、CLIでコマンドを打ち込みながら操作するやり方です。
コマンドを覚えるまでは勝手が違いますが、慣れてしまえば、
GUIよりも様々な処理を効率良く実行することができ、
Linuxの機能をより効果的に使えるようになります。
Linuxの1つであるCentOSで実行例を示しながら、
Ubuntu(別のメジャーなLinux)で差異がある場合に適宜、実行例を解説してくれています。
これにより、幅広いLinuxディストリビューションに対応できる力をつけることができます。
注意点としては、Linuxサーバーの運用・管理や、Linuxでのアプリケーション開発などは扱っていません。それらを学びたい方は他書を参照されてください。
本書は、Linux初心者の方が、学び始めにハードルと感じるコマンドラインからの操作について、わかりやすく、系統的に学べる1冊となっています。
Linux のコマンドはだいたい触ってみたから、次はサーバーを立ち上げてみたい、と思われる方も多いかと思います。そこでこちら↓
6冊目はこちら【Linux のサーバー構築や運用を学びたい初心者の方におすすめの1冊がこちら】
ゼロからはじめるLinuxサーバー構築・運用ガイド 動かしながら学ぶWebサーバーの作り方
本書は、Linux は触れたことがあるけど、サーバー構築や運用は未経験、といった方向けに、Linux の基礎に加えて、サーバーの構築を一つひとつ手を動かしながら学べます。
サーバー構築や運用で必要となる基本知識を、本書1冊でカバーできます。
さくらのVPS(バーチャルプライベートサーバー)で、CentOS 7 を使って実際に一つひとつ手を動かしながら構築していきます。
前半ではLinux のコマンドやネットワークについて学べ、
後半では実用的なWebサーバー構築の例としてLAMP(Linux、Apache、MariaDB、PHP)環境の構築を学べます。
その後、ブログなどCMSとして有名なWordPressを動かしていきます。
これらの構築した環境を用いて、ログ解析やファイヤーウォールの設定、公開鍵を使った安全な通信などを理解できます。
Dockerでのコンテナ作成も学べ、インフラエンジニアへの足がかりにもできる1冊となっています。
7冊目はこちら【目的別に、Linux のサーバー構築や運用を手を動かしながら学びたいあなたにおすすめの本がこちら】
Linuxサーバーがゼロから作れる本 (日経BPパソコンベストムック)
本書は、Linux サーバーの基礎を学びながらも、様々な目的別にサーバー構築方法のノウハウを学べる1冊です。
- 使い放題のオンラインストレージ
- 知り合い限定コミュニティサイト
- ラズパイでサーバー構築
など、自分の興味に沿って Linux サーバー構築を学ぶことができます。
また、Linux サーバーでの遊び方が77パターンも掲載されており、
- こんな使い方もできるの!?
といった理解の幅を広げることも可能です。
付属DVDにはLinuxの1種の Ubuntus が収録されています。
- 古いパソコンあるけど使ってないんだよなぁ〜
といった場合には、使いっていないPCでLinuxの勉強を気軽に始めることができます(ラズパイサーバーの使い方もあります)。
普段使っているPCだと、
- エラーなど起こすのが心配
といったこともあるかと思います。
また、使ってないPCだからといって、
- まったくゼロからインストール・設定などを行うのも一苦労
することがあります。
本書の付属DVDを活用すれ、
気兼ねなく・サクッと始めれて、思う存分、使い倒すことができます。
本書の使い方77選などを動かしてみるうちに、あなた独自のシステムやサービスを思いつくことも出てくるかと思います。
本書を参考にすることで、
- オリジナルサービスを作ったり、
- ポートフォリオの1つに加える
ことで、より良い職に就職・転職したり、世の中に良いサービスをリリースしやすくなるはずです。
本書は、Linux サーバー構築を基礎から学べ、様々な使い方を知ることで、あなた独自のアイデアを実現できる力をつけれる1冊となっています。
というわけで、本記事では、Linux 初心者の方向けに、
- Linuxの基礎知識を勉強できる
- Linuxのコマンドを学べる
- Linuxのサーバー構築を理解できる
といったおすすめの本をご紹介しました。
こちらもございます↓
こちらもございます↓
『基本情報技術者試験とは?どんな資格なの?試験内容や日程、申し込みの仕方などもわかりやすくまとめました』
『ITパスポートとは?どんな資格なの?メリットや日程、受験料などもわかりやすくまとめました』
『「ディープラーニング(深層学習)」とは?ディープラーニングを学習したい、入門したいあなたにオススメの書籍、入門書、教科書、参考書などの本はこちらです』
『「ベクトル」を学びたい・復習したい方にチェックしてほしい良書、10冊はこちらです』