画像処理は、
- 医学分野
- 工業分野
- ロボットビジョン
- リモートセンシング
- 交通量計測
- 画像製品のソフトウェアシステム
などの開発を行う時に、重要な知識となります。
これらの分野は人工知能も関係しており、今後ますます伸びていく分野です。
Pythonなどでの画像処理プログラミングができれば、 就職や転職、アルバイトでも有利になります。
しかし画像処理の内容は幅広く、
- 独学では、全体像が見えにくい
- 網羅的に、系統立てて勉強しにくい
といった難点があります。
そういった場合には、「画像処理の検定」を受験することで、
- 画像処理の全体像と各論を効率的に学べ、
- 検定には試験日までという期間が限られるので、 勉強のやる気を継続させることができる、
といったメリットを享受することができます。
(1), 画像処理検定の教科書にそって、検定日までのスケジュールを立てる
(2), あとはそれを1つずつ確実にやるだけ、
とシンプルに効率的に独学もできます。
画像処理エンジニア検定には、
- 画像処理エンジニア検定 ベーシック
- 画像処理エンジニア検定 エキスパート
の2種類があり、
- 基礎から学びたい方はベーシックを
- 専門知識を深めたい場合は、エキスパート
といったように、自分の現状に合わせて、 無理なく画像処理を身につけることが可能です。
そこで、本記事では
- 画像処理を基本を学びたい
- 画像処理の基礎知識だけでなく、専門知識を習得したい
- 画像処理を使った仕事に転職したい
といったあなたのために、画像処理エンジニア検定について、
日程や問題、難易度、おすすめの対策本などをわかりやすくまとめました。
本記事の概要
【画像処理 検定】画像処理エンジニア検定の日程や問題、受験資格、難易度、おすすめの対策本などを知りたいあなたはこちらをどうぞ
画像処理エンジニア検定の概要と受験資格
画像処理エンジニア検定では、 画像処理分野の開発や設計に関する知識の習得度合いを評価されます。 受験資格は特になく、誰でも受験することができます。 受験対象者としては、
- エンジニア
- プログラマ
- 研究者・開発者
といった方が想定されています。
- 映像や通信
- 印刷
- 製品検査
- 医療応用
- コンピュータ周辺機器
- ロボットビジョン
といった画像処理の想定する具体的な応用分野に関係する方が多く受験されています。
試験形式
全問マークシート形式(ベーシック、エキスパートともに)です。
問題数
大問が10個出題され、それぞれに設問が4、5つずつあり、 合計40問程度が出題されます。
試験時間
- ベーシックは60分
- エキスパートは80分
となっています。
試験の合格点
70点以上(100点満点中)となっています。 (ただし難易度によって、多少の変動があるそうです)
試験の難易度、合格率
画像処理エンジニアの過去5年間の
- 応募者数
- 合格者数
- 合格率
は以下の通りです。
画像処理エンジニア検定 ベーシック
受験者数 | 合格者数 | 合格率 | |
2018 前期 | 365 | 233 | 63.9% |
2017 後期 | 415 | 261 | 63.0% |
2017 前期 | 342 | 256 | 74.9% |
2016 後期 | 385 | 271 | 70.3% |
2016 前期 | 382 | 242 | 63.3% |
2015 後期 | 384 | 291 | 75.8% |
2015 前期 | 372 | 268 | 72.0% |
2014 後期 | 425 | 295 | 69.5% |
2014 前期 | 366 | 273 | 74.5% |
画像処理エンジニア検定 エキスパート
受験者数 | 合格者数 | 合格率 | |
2018 前期 | 433 | 138 | 31.8% |
2017 後期 | 391 | 128 | 32.8% |
2017 前期 | 374 | 118 | 31.6% |
2016 後期 | 401 | 83 | 20.8% |
2016 前期 | 367 | 134 | 36.5% |
2015 後期 | 338 | 92 | 27.3% |
2015 前期 | 311 | 132 | 42.6% |
2014 後期 | 290 | 64 | 21.9% |
2014 前期 | 329 | 90 | 27.3% |
全体を平均すると
- ベーシックは合格率が7割くらい
- エキススパートは合格率が3割くらい
といった感じになっています。
受験者には、高校生、専門学校生・大学生、社会人がいまして、合格率にも差があります。
ベーシックの合格率は
- 高校生の場合、50%
- 専門学校・大学生の場合、65%
- 社会人の場合、80%
エキスパートの合格率は
- 高校生、25%
- 専門学校・大学生、40%
- 社会人、55%
となっています。
試験の日程
画像処理エンジニア検定は、ベーシック・エキスパートともに、 年2回です。
- 1回目は7月(最初の日曜日)
- 2回目は11月(最後の日曜日)
2018年は後期試験のみ残っており、11月25日(日)に実施されます。
試験の出願期間
2018年度の出願は、後期の試験(11月25日実施)分になります。
9月3日(月)〜10月19日(金) となっています。
すでに出願期間ですので、申し込みをすることが可能となっています。
検定料
- ベーシックは、5500円
- エキスパートは、6600円
となっています。
画像処理エンジニア検定の出題範囲:ベーシック
画像処理技術に関する理解と、プログラミングに利用する能力が測られます。
以下の6分野から出題されます
ディジタルカメラモデル
ディジタルカメラモデルについて、情報処理技術の原理から理解する
- ビジュアル情報の処理
- ディジタルカメラモデル
- 座標系とモデリング
- 幾何学的モデリング
- 光学的モデル
- ディジタル画像
- 画像処理の分類と役割
画像の濃淡変換とフィルタリング処理
画像の濃淡変換に関する画像処理技術について
- 画像の性質を表す量
- 画素ごとの濃度変換
- 空間フィルタリング(領域に基づく濃度変換)
画像の解析
画像からの情報抽出の方法について
- 2値画像処理
- 領域処理
- パターンマッチング
- パターン認識
- 動画像処理
- 3次元再構成
パターン・特徴の検出とパターン認識
パターンの特徴を検出する方法や、新たな画像を識別するパターン認識について
- パターンの検出
- パターン認識
システムと規格
コンピュータシステムや情報処理、CG専用システムや周辺機器の知識について
- コンピュータ
- 情報処理システム
- 入出力装置
- 画像フォーマットと記録方式
関連知識
- 知覚
- 知的財産権
- 情報セキュリティ
- 画像処理の歴史と応用
画像処理エンジニア検定の出題範囲:エキスパート
画像処理技術に関する理解と、プログラミングに利用する能力が測られます。
以下の9分野から出題されます。
ディジタル画像の撮影
画像情報の撮像装置の幾何学モデルや撮像パタメータ、光学情報のディジタル化、カラー画像の知識について
- ディジタルカメラの構成
- 画像生成の幾何学的モデル
- 撮像パラメータ
- 画像のディジタル化
- カラー画像
画像の性質と色空間
画像の統計量や人間の視覚、色彩の定量的表現方法、色空間について
- 画像の性質を表す量
- 人間の視覚
- 表色系と色空間
画素ごとの濃淡変換
カラー情報の変換など画素ごとに変換する知識について
- 明るさやコントラストの変換
- 特殊な効果
- カラー画像の変換
- 複数の画像の利用
フィルタリング処理と復元・生成
空間フィルタリングや、周波数領域での画像処理、画像の復元・生成について
- 空間フィルタリング(平滑化・エッジ抽出・鮮鋭化・モザイク処理)
- 画像構成要素の置き換え
- 画像のフーリエ変換
- 周波数フィルタリング
- ローパスフィルタ、ハイパスフィルタ、バンドパスフィルタ
- 広域強調フィルタ
- ボケ・ブレ・画像の復元
- 様々な画像の復元・生成
幾何学的変換
画像の線形変換、幾何学的変換、それらの応用としてのイメージモザイキングなどについて
- 線形変換・アフィン変換・射影変換
- 画像の再標本化と補間
- イメージモザイキング
領域・パターン、図形の検出とマッチング、認識
領域分割処理や、画像についてのパターン認識の原理、特徴選択などの知識について
- 2値化・2値画像の処理と計測
- 線画像のベクトル化
- 領域処理・領域分割処理
- パターン検出(テンプレートマッチング・エッジ情報とヒストグラム)
- 特徴点検出・特徴点記述・マッチング
- 図形要素検出
- 顕著性マップ
- パターン認識
- 教師あり学習・2クラス・多クラス識別
- 教師なし学習・クラスタリング
- 特徴空間の変換・部分空間法
- 画像認識の応用
動画像処理、空間情報処理、光学的解析
動画像に対する処理や3次元空間情報の取得手法、光学的解析について
- 差分画像・移動物体検出
- オプティカルフロー
- 移動体追跡
- 画像と空間の幾何学的関係
- カメラキャリブレーション・ステレオビジョン・アクティブステレオ
- モーション推定と3次元復元
- 光学的解析(放射量・反射・反射成分の分離)
- 形状の復元・反射特性の復元・照明環境の復元
画像符号化
画像圧縮、符号化などについて 画像の転送 画像の符号 符号化(エントロピー符号化・多値画像の符号化・2値画像の符号化・カラー画像と動画像)
知的財産権
となっています。
ベーシックは基礎を広く浅く、 エキスパートは、広く濃くなっています。
画像処理エンジニア検定のおすすめの対策本とは
画像処理エンジニア検定向けの書籍や問題集には、以下のものがあります。
オーソドックスな試験対策にはこちらです↓
ビジュアル情報処理-CG・画像処理入門-改訂新版
エキスパートの対策はこちら↓
ディジタル画像処理改訂新版
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試験対策の問題集はこちら↓
画像処理エンジニア検定エキスパート・ベーシック公式問題集改訂第三版
申し込み方法
個人受験と団体受験がございます。
個人受験の場合は、2種類あります
- 郵便局で申し込み
- CG-ARTS(公益財団法人 画像情報教育振興協会)のWebサイトからの申し込み
郵便局での申し込みの場合
備え付けの「払込取扱票」に記入して申し込む形になります。
CG-ARTS(公益財団法人 画像情報教育振興協会)のWebサイトから申し込む場合
どちらも詳しくは以下のページにございます。
団体受験の場合には、団体責任者の方の指示に従ってください
というわけで、本記事では、画像処理エンジニア検定の内容について、まとめました。
こちらもございます↓
画像処理 1番最初の入門書
本書は、画像処理を学んでみたい
- 画像処理の初学者の方
- 入門書を読んだけど難しかった方
- 画像処理で挫折した方
向けに、
- 画像データの感覚
- 画像データの扱い方のイメージ
をつかむことで、
入門書を読み解ける基礎力をつけれるようになる1冊です。
ちなみに本書は、Kindle Unlimitedの登録することで、
- 無料で読むことが可能
です。
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