「ドローン」とは?許可、規制、免許から撮影などドローンを網羅的に理解したいあなた、こちらはいかがでしょうか

Introductory book for drone IT技術

2013年に報じられた「ドローン」による宅配のデモンストレーションの映像は衝撃的でした。

アメリカのAmazonが行った実験だったのですが、広大なアメリカの大地での配達を、迅速かつ効率的にする試みとして、ドローンが使われていました。

その映像では、荷物の箱を抱えたドローンが、芝生のきれいなお宅の玄関先に静かに着地して、荷物だけおいて帰っていくという、

なんかミツバチが花粉を吸って飛び立っていくかのような、自然な動きで人間がつくったものとは一見して思えませんでした。

SFの世界みたいな話だなぁ〜と驚ろいたのを記憶しています。

その後日本でもドローンは盛り上がりを見せましたが、ドローンの墜落事件などをきっかけにリスクの面が強調させて規制が進み、いまは社会の理解を待っている状態のように思います。

でもやっぱりドローンは、わたしたちの生活を便利にしてくれると思うんです。

ドローンの用途については後述していますが、これまで出来なかったことができたり、これまで以上に低コストでできたりと、多くのメリットがあります。

ドローンのことを理解するには、きちんと知識が必要だと思います。

墜落のイメージばかりでもいけないですし、法律を理解してルールを守って使うことも大事です。

そこで今回は、ドローンはなんとなく知ってるけど、

  • そもそもドローンってどんなもの?どんな種類があるの?
  • ドローンを飛ばすには、手続きなどどうすればいいの?
  • ドローンが活用される未来って、どんなもの?

など、ドローンに関する基礎から実践までの知識を、サクッとまとめてみました。

本記事の概要

ドローンとは、小型の無人航空機のことです

こういうやつです↓ 1番うえのやつは、14×14センチくらいの大きさの手のひらサイズで、下のやつが30×30くらいの大きさになります。



手軽に飛ばせるので、人が入れないようなところの空撮をしたり、集合写真を撮ったりすることが可能です。ビジネスの分野でも以下のような応用が考えられています。

  • 「測量」:人手では難しいような空からの測量や、測量自体の効率化
  • 「農業」:農薬散布の効率化や、畑の状態の監視
  • 「物流」:Amazonのように、配達での実用化

といったように、幅広い分野での活用が期待されています。

現在ドローンを使うには、申請が必要です。

2015年には航空法が改正されたことによるんですが、この背景には首相官邸にドローンが落下した事件の影響がありました。

その後ドローンは下火になるのかと思われましたが、

同年11月には安倍首相が、

「早ければ3年以内にドローンを使った荷物配送を可能にする」

と発言し、政府がドローンの活用に取り組むことを明言し、再び盛り上がってきています。

ドローンって面白そうだし、飛ばしてみたい!

ドローンを飛ばしてみたい方は、申請が必要だと書きました。じゃあ

  • 申請や許可は、どこで、どうやってとればいいの?
  • ドローンを使うには、免許や資格など必要なの?
  • ドローンを使う際のルール(規制)には、どんなものがあるの?
  • ドローンは、どんなことに使われているんだろう?
  • ドローンのしくみはどうなっているの?

など、さまざまな疑問や悩みがある方も、多いと思います。

これらの疑問をサクッと解決したい、そんなあなたにオススメなのが、こちらです ↓

 

本書は、まさにドローンを基礎から知りたい方や、申請や許可、関係する法律など、実用的に必要な情報もほしいあなたなどに最適な内容です。たとえば、

  • ドローンとは何か?
  • ドローンの仕組みや要素技術
  • ドローンの飛ばし方や安全に飛ばすための法規制など

これらがわかりやすくまとめてあり、ドローンの全体像が、サクッと理解できます。

また、これからドローンがどう活かされていくかについても知ることができます。

ちなみに、ドローンの関連コラムがあるのですが、その内容も面白かったです

たとえば、マリリンモンローとドローンの関係が書いてあるコラムがあります。

マリリンモンローといえば、下からの風でスカートがめくれ上がるのを手で押さえるシーンが有名ですが、ドローンとも関係があるそうなんです。

じつは、マリリンモンローは女優として有名になる前には、ドローン工場で働いていたそうなんです!

第2次世界大戦中の話で、当時は1万機ほど作られていたそうです。そのドローン工場で、マリリンモンローはプロペラを取り付ける作業をしていたそうです。

え!?じゃあなんで女優になれたの?って思いますよね

じつは偶然にも、この工場の様子を撮影した写真が、陸軍の広報誌に載ったのだそうです。その写真にマリリンモンローが写っていて、それをみた関係者のすすめでモデルの仕事をはじめたのがはじまりだったとのことです。

マリリンモンロー誕生の裏にはドローンが関係していたわけです!

似ても似つかぬマリリンモンローとドローンが、じつは裏では関係があったということで、へぇ〜とうなってしまいました。

本書の構成をみてみましょう!

第1章 ドローンとは何か

1、ドローンの種類
マルチコプターが多く普及

2、ドローンの歴史①
標的機から始まったドローン開発

3、ドローンの歴史②
ドローンの産業利用は農薬散布から始まった

4、主なドローンメーカー
ベンチャー企業が群雄割拠する

5、ドローンの市場予測
急成長を遂げるドローン市場

第2章 ドローンの仕組み

6、飛行の原理
翼型は上下の圧力差で揚力を得る

7、水平飛行とホバリング
安定な飛行には力のつり合いが重要

8、飛行機の操縦
飛行機は推力・エルモン・エレベーター・ラダーで操作

9、ヘリコプターの操縦
ローターのピッチ角を変えて揚力を操作

10、マルチコプターの操縦
複数のプロペラを多様に回転させて移動

11、ドローンの機構
基本的な遠隔操作用の機器

第3章 ドローンの要素技術

12、プロポの仕組み
遠隔操作により、ドローンに指令を与えるのがプロポ

13、受信機の仕組み
プロポから電波で遠隔操作、指令を受け取るのが受信機

14、モーターの仕組み
小型高出力のモーター

15、プロペラの仕組み
プロペラのピッチで推力が決まる

16、バッテリーの仕組み
ドローンに必要な電力のエネルギー源

17、有線給電/無線給電
ドローンの飛行時間を拡大するための方策

18、スピコンの仕組み
ドローンのモーターを制御

19、フライトコントローラーの仕組み
姿勢安定と航法を司る心臓部

20、機体の構造
ドローンの機体の構造

21、ジャイロ、加速時計の役割
ドローンの姿勢を安定化させるために必要なセンサ

22、コンパスの役割
ドローンの向いている方向を検出するのがコンパス

23、GPSの役割
ドローンの航法はGPSベースが主流

24、高度計の役割
ドローンの高度は、GPSのほかに、高度計で補填されている

25、視覚センサの役割
ドローンに視覚センサを搭載し可能性が拡大

26、無線技術
ドローンの飛行には地上と繋ぐ無線技術が不可欠

27、無線通信の将来
ドローンの飛行を広範囲に拡大するキーテクノロジー

第4章 ドローンの飛ばし方

28、プロペラの調整と組立
バランスが重要なプロペラ

29、バッテリーの特徴
電圧、容量、放電能力が重要なスペック

30、カメラのセッティング
ドローンでは比較的簡単に空撮が可能

31、飛行前の調整
起動前のさまざまな点検が重要

32、航空気象
天候や周囲の風の変化に常に注意を払う

33、飛行に注意すべき場所
安全に飛行を楽しむために

34、使用する周波数帯
電波帯をきちんと把握

35、点検整備
飛行後点検と日常点検

36、離着陸の練習
ドローンンを傷つけないために

37、上昇・降下、ホバリングの練習
基本操作をきちんと覚えよう

38、前進・後退、左右の移動の練習
移動を自由に行う技術を身につけよう

39、プライバシーへの配慮
リスクを伴うため十分な配慮が必要

40、目視範囲とドローンの見え方
VLOSで飛行させる

41、飛行中に発生するトラブル
トラブル要因を把握

42、ドローンの墜落
事故発生時の対応

43、高度な飛行
自由自在の操作できるようにしよう

44、FPV飛行
自分がドローンに乗っているような感覚

45、自動飛行
指定したルートで指令を実行

第5章 安全に飛ばすには

46、落下の危険性
正常な飛行ができない状態になったとき

47、リスクの考え方
ドローンの安全な運用のためにリスク管理を行う

48、フェールセーフの考え方
より安全側に作動する仕組みを組み込む

49、飛行計画の立案、飛行ログの保存
飛行計画を提出する場合

50、目立つことで衝突防止
派手な色や光で目立つ存在に

51、バッテリーの取り扱い
小型軽量、高出力のリチウムポリマーバッテリー

52、日本の法規制(航空法)
無人飛行機に対応した航空法が施行

53、改正された航空法について
飛行空域と飛行方法の設定

54、飛行許可の申請方法
国土交通省に許可申請を行う

55、航空法以外の規制
さまざまな法律にもドローンの規制がある

56、操縦ライセンス
各国で進むドローンの操縦ライセンス化

57、保険への加入
ドローンを安心して運用するため

58、安全技術(ジオフェンス、自動帰還)
ドローンの安全な航行をサポート

第6章 ドローンの利用方法

59、空撮での利用
手軽なドローンで空撮が広がる

60、測量での利用
土木分野で活躍するドローン

61、農業での利用
農業のIT化に欠かせないドローン

62、物流での利用
小包などの配達で実用化が進む

63、中継基地としての利用
電波通信網の一翼を担う

64、点検・警備での利用
人の代わりに安全な作業を実現

コラム

ドローンレース
マリリン・モンローとドローン
ソーラープレーン
美しきハリウッド女優と無線技術
世界の法規制
ドローンによる国際貨物輸送
GPSの精度

付録

各国のドローンに関連する主要な支援組織
主なオープンソース、フライトソフト
主なドローン用フライトシミュレータソフト

参考文献
索引
監修者・著者略歴

となっています。

各テーマは、見開き1ページの左ページに図解、右ページに説明文で構成されていて、パッと見て理解できます。

文章だけではイメージしずらいドローンの原理や部品の構成、航空法の内容など、イラストや図でみて直観的にラクにつかめます。

ドローンの価格などは載っていなかったのが少し残念ですが、ドローンの用途、規制、許可、仕組みや要素技術など、サクッと網羅できる1冊です!おすすめです。

 

 

 

 

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