量子コンピューター技術の進歩・成熟が進むにつれ、革新的な製品やサービスを市場に投入する企業が増えています。
本記事では、注目すべき量子コンピュータのトップ企業を紹介します。
本記事の概要
注目すべき量子コンピューター企業トップ(日本編)【量子コンピュータ 会社】
量子コンピュータ企業のパイオニア 10社+アルファ(日本編)
富士通
富士通では、デジタル回路を心臓部とする専用機で挑戦しています。
量子現象に着想を得た新しいアーキテクチャー「デジタルアニーラ」で組み合わせ最適化問題を解くことに注力しています。
富士通の「デジタルアニーラ」は、量子現象に着想を得たコンピューティング技術で、現在の汎用コンピュータでは解くことが難しい「組合せ最適化問題」を高速で解く技術です。
デジタルアニーラは、イジングモデルをもとに表現された組み合わせ最適化問題を高速に解く計算機アーキテクチャーです。
現在、8,192bitのビットサイズまでのサービスを提供しており、様々な分野の最適化問題に適用しています。
これは、富士通が提唱する高度なコンピューティング技術とソフトウェア技術を誰もが容易に利用できるクラウドサービス群「Fujitsu Computing as a Service(CaaS)」の構成技術のひとつです。
これは2016年に開発し、2018年5月からサービス提供を開始されました。
これにより、製造業から金融業界、物流業界まで、幅広い分野での最適化問題の解決が期待されています。
日立製作所
日立製作所は、シリコン量子コンピュータの実用化を目指しており、そのための新たな量子ビット制御方式「シャトリング量子ビット方式」を提案し、その効果を確認しています。
「シャトリング量子ビット方式」は、量子ビットを効率よく制御可能な方式で、量子ビットを特定の領域に移動させ、そこで演算・読出しなどの処理を行います。
これにより、全ての量子ビットに演算・読出し回路を接続する必要がなくなり、シリコン素子の配線構造を簡略化するとともに、隣接する量子ビットを退避させて演算を行うことで、クロストークの影響も抑制することができます。
また、日立製作所は、この新たな量子ビット制御方式を含む量子コンピュータの制御に適した「量子オペレーティングシステム」について、大学共同利用機関法人自然科学研究機構分子科学研究所との共同研究を開始しています。
これにより、大規模集積化に向けた研究を加速し、量子コンピュータの早期実用化を目指しています。
以上のように、日立製作所の量子コンピュータ事業は、新たな量子ビット制御方式の提案とその効果の確認、そして量子オペレーティングシステムの開発により、量子コンピュータの実用化を目指しています。
NEC
NECは、量子コンピュータのコアである「量子ビット」の製造に世界で初めて成功した企業として、現在も量子コンピュータの実用化に向けて、各種研究活動を進めています。
NECは、ノイズ耐性に優れた超伝導パラメトロン素子を使用しています。
これにより、量子重ね合わせ時間が長く、高精度な計算が可能となります。
NECは、組合せ最適化問題を解くことができるシミュレーテッドアニーリングマシンを開発しています。
これらの量子コンピューティング技術とAI・数理最適化技術などを活用し、お客様の業務最適化に向け、実課題への適用を進めています。
また、NECは、産業技術総合研究所と連携し、量子活用テクノロジー連携研究室に合流する予定です。
これらの取り組みにより、NECは社会のデジタル化を強力に推し進めるDX、AIのアクセラレーターとなり、様々な社会課題の解決に貢献していくことを目指しています。
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